「大切な人をもてなす空間がほしい」
というご相談でした。
依頼主はバーテンダーです。人をもてなす仕事です。けれどその依頼は仕事のためのものではなく、プライベートなもの。自宅に招いたお客さまをもてなすための特別な空間をつくりたい、とのこと。生活考案室は、依頼主の自宅の離れに小さな東屋を建てました。コンセプトは「茶室」。小さく狭い空間のなか、たったひとりのお客さまのために差しだすのは、一杯の茶ではなく一杯のカクテルです。黒く小さなその東屋は、それ自身まるで手ごねの黒い茶碗のようです。窓から見える景色は、まるで一枚の絵画のようです。その季節その場所その瞬間にしか味わえない、とくべつな体験ばかりです。
こうしてつくりあげられたこの空間には、一期一会のもてなしがあります。
・コンセプト
・建築設計施工